1月26日 AM8:20
現地対策本部に対策本部長を兼ねる貝蔵市長を訪ね状況の説明を受ける。状況は予想以上に深刻だ。対策本部では炊き出し部隊がボランティアのために食事を準備している。
AM8:30
ボランティア受付所にて登録をする。ここで登録すると自動的にボランティア保険に加入したことになる。万一加入者が死亡した場合保険金として700万円、入院の場合は一日4,500円、通院2,500円、対人対物保障最大一億5千万円が支給される。加入料は、一人300円石川県が全額負担する。本来なら翌日より保険が適用となるが、今回は特例措置として受付と同時に保険の対象となる。
AM8:35
作業準備にかかる。全身を雨カッパで覆い、手には厚手のゴム手袋、長靴にマスク、更に油の侵入を防ぐために袖口、くるぶし、腰にガムテープを幾重にも捲き付ける。背中には名前を記入したガムテープを貼り不測に事態に備える。
AM8:40
作業開始。あまりの惨状にしばし呆然。園芸用のシャベルで土蓑袋に油塊を詰め込む。あっと言う間に袋が一杯になり、油塊の完成。これからが大変、油で滑る油蓑は掴み所が無く非常に持ちにくい。慣れない岩場で足を踏ん張ろうにも重油に足を取られいくら体力に自信があるこの私でもどうしようもない。ようやく胸に抱く様に油蓑を抱えて海岸の油蓑一時集積場に運ぶ。雨カッパがあっと言う間に油まみれになる。これは辛い作業だ。これまで連日この作業を続けてきた地元の方やボランティアの方々には本当に頭が下がる。波打ち際には波にさらわれた油蓑が数多く打ち上げられている。海岸の一時集積場に積まれた油蓑も早く撤去しないと波にさらわれてしまう。油蓑作りが一段落するとバケツリレーの要領で油蓑を重機まで運ぶ。重機の入れない岩場では人海戦術が頼みの綱だ。数百個の油蓑を運び終えた時には、もうからだじゅう汗まみれ油まみれである。しかし手には重油まみれのゴム手袋がガムテープで固定してあるので顔を拭うことも儘ならない。重油混じりの海水の飛沫が顔に飛び散り、寒風が打ちつける。猛烈な勢いで顔面の温度が下がってくるのが感じられる。寒いと言うより痛い!肉体的な辛さに加えて島根沖にはまだ莫大な量の重油が残っているというプレッシャーが重油を運ぶ手をさらに重くさせる。
PM12:00
昼食の時間。重油まみれの雨カッパを灯油で洗う。ボランティアの人が作ってくれた弁当が配られる。暫し休息。本当は熱いお茶で冷え切った体を暖めたいが重油に汚れた雨カッパを脱いでトイレに行くのもこれまた大変な労力と時間が必要。金沢に帰る時間も迫ってきている。ここは弁当は後回し、回収作業を秘書の松川君と二人だけで再開、時間ぎりぎりまで作業を続けた。
PM13:00
とうとう金沢に帰る時間が来た。現地対策本部の貝蔵市長に報告の後、後ろ髪を引かれる想いで現場を後にした。